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はじめてのミックス:1分で解説:ボーカルのサシスセソに注意(DAWミックスを学ぶ)

はじめてのミックス:1分で解説:ボーカルのサシスセソに注意(DAWミックスを学ぶ)

人間がサシスセソを発音するとき、歯の裏側に空気を当てて発音します。このときの「サ行」の音のことを歯擦音(しさつおん)といいます。

2023.03.01

歯擦音は通常の会話をしているときにはさほど気にならないものですが、マイクを通して聴くととても耳に付く、パワーの大きい音とも言えます。もしもみなさまが「今までそんなこと、気にしたことがなかった」という場合は、スマートフォンのボイスメモに向かって録音してみてください。「サ行って、結構目立つな」と思うはずです。

そのため、歌でもナレーションでも歯擦音の処理はマストといえます。聞き取りやすさだけでなく、この後に使うコンプなどを正しく動作させるためにも大切。一般的には「ディエッサー」と呼ばれるツールを使って「サ行が出た瞬間だけ抑える」という処理をすることになります。

ところがこのディエッサー、周波数の設定や抑え方など、設定する項目がたくさんあります。そんな面倒をしなくとも、徹底的にサ行を学んだWavesのプラグイン、Sibilanceをお使いください。

one-minute-vocal-deesser

Sibilanceはあらかじめ、サシスセソから発せられる音を徹底的に覚え込ませたプラグイン。この画像でいえば、波形が黄色くなっている部分がサシスセソです。真ん中の"THRESHOLD"で歌やナレーションのレベルに合わせ(設定した枠よりも大きいものを処理します)、右の"RANGE" で抑える量を決めるだけ。抑えすぎると歯抜けっぽい発音になってしまうので、ほどほどに。

Sibilanceはトラックのなるべく早い段階で処理された方がよいので、できる限り最初のほうに使うと良いでしょう。最低限のEQなどを通した後くらいでOKです。Sibilanceでサ行を抑えることで、後に使うコンプも理想的に動作してくれます。


Hint

Sibilanceは、サ行以外にも「チッ」とか「ジュッ」などの音も処理してくれます。

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