
「アナログの味付け」と「テンポ追従リリース」で魅せる ― H-Comp Hybrid Compressor
DAWプラグインの世界で「アナログ vs デジタル」論争は、もはや過去のもの。WavesのH-Compは、アナログとデジタル両者の“いいとこ取り”を実現したハイブリッド型コンプレッサーです。
アナログの温かみとキャラクターを保ちながら、現代的な精度と機能性をフル装備。クラシカルとモダンが交錯するH-Compの魅力を見ていきましょう。
2025.06.18
Analogノブ:アナログの味付けを自在に

インターフェース左上にある「Analog」ノブは、H-Compの個性が最も色濃く現れるポイント。1〜4のポジションにより、それぞれ異なるアナログスタイルのノイズと倍音特性を加えることができます。
Analog「3」は特に倍音が豊かで、アカペラやソロのアコースティック楽器など、音の純度と存在感が求められる場面に最適です。Analogノブではアナログ機器独特のノイズもシミュレートされるため、ノイズが気になる場合にはOFFにすることで、クリーンで透明度の高い処理が可能です。
Punchノブ:失われたアタック感をよみがえらせる

コンプレッションで失われやすいアタックの勢いを補うための「Punch」ノブ。特にヴォーカル処理においてアタックの明瞭さをキープしたまま、その後のダイナミクスを自然に整える効果があります。ポップスやロック、ヒップホップのような、言葉のニュアンスや「ノリ」が命のジャンルにフィットします。
テンポに追従するリリース設定!

H-Compのもう一つの革新は「リリース設定の自由度」。3つの異なるリリースモードを備えており、非常に柔軟な設定が可能です。
- MS(Milliseconds):伝統的なコンプレッサーに見られる手動設定するモード
- Host:DAWのテンポに自動同期し、リリースが自然とフィットするモード
- BPM:テンポを手動で指定し、音価に合わせてリリースタイムを調整できるモード
テンポ同期型のリリース機能は、劇伴や変拍子を含むミクスチャーポップなど、複雑なリズム構成を持つ楽曲において特に真価を発揮します。64分音符から2小節まで、付点音符や三連符にも対応しており、細かなリズムに合わせた繊細なコンプレッション設定が可能です。
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