リズム隊のミックスTips! – Vol.7 ギター前編
「リズム隊のミックスTips」。今回はギター前編です。
2020.01.01
「リズム隊のミックスTips」はここまでで、
- イントロダクション編
- キック編
- スネア編
- 番外ハイハット編
- タム・トップマイク編
- 番外アンビエント編
- ドラムバスミックス編
- ベース編
をご紹介して参りました。個人的に「リズム隊」というと、ここまで(ドラムとベース)という思いはあるのですが、講師役の佐藤洋介さんが「せっかくだからギターも入れたものにしよう」と仰って下さったので、今回はギター前編という形でお送りいたします。まずはビデオから。
いかがですか?
今回の前編では、クリーン(わずかなクランチ)のギタートラックについて。ベース編同様にオーディオインターフェイスに直結してレコーディングしたギターを、リアンプさながらに処理していく行程を解説して頂きました。
最初に使用したのはアンプシミュレータのWAVES GTR。プリセットをベースにしつつ、カスタマイズをかける。どのようなトーンが欲しくてそれぞれのパラメータを動かしているのか。また、マイクロフォンセッティングについての解説では、実際のアンプをマイクレコーディングする際にも役立つコメントがあります。普段からマイクレコーディングをされている方には当然のような事かもしれませんが、私のようなマイク素人には「なるほど」と学べる一瞬。
次に使用するのは、もはやおなじみとなったWAVES V-EQ。過度なEQはサウンドにいい影響を与えないことは言わずもがなですが、「カットをする理由」と「何もしない理由」について、解説されています。佐藤さんはカメラが止まった後に「もちろんこの手法だけが正解という訳ではなくて、曲によって色々な正解が存在すると思うんだけど、耳を使いながらこの “カットする理由” を意識するだけでも、EQがぐっと身近なものになると思うよ」と仰っていました。
最後はコンプ、こちらもおなじみになったWAVES Renaissance Compです。
サウンドの違いこそあれど、どんなコンプでも「音を潰す」という目的はほぼ一緒。では、ギターには何を目的にコンプを掛けるのか(決して、私のように “なんかいい音になりそうだから” を理由に掛けちゃダメです)。
最後は非常に興味深い、「コンプが先か、EQが先か」。
どちらが正解か、ではなく、それぞれの効果について解説されています。EQが先ならどんなサウンドを作るときに適していて、どうコンプが反応するのか。反対にコンプが先なら、結果のサウンドはどこに着目(耳)すれば変化が分かりやすいのか。ここはビデオを参照にして、ご自身のソースに合ったやり方を見つけましょう。
次回はギター後編。リズムギターではありませんが、ディストーションギターの「壁」を作るステップなども解説します。
講師プロフィール
人気記事
リズム隊のミックスTips! – Vol.7 ギター前編
「リズム隊のミックスTips」。今回はギター前編です。
リズム隊のミックスTips! – Vol 3.1 番外ハイハット編
おかげさまで好評を頂いている「リズム隊のミックスTips」。イントロダクション、キック、スネアとここまで来ましたので、本日はハイハット編。番外編なので、Vol.4ではなく「Vol-3.1」としています。
もう部屋鳴りに悩まない。AIが不要な反響音を除去〜Clarity Vx DeReverb〜
ナレーションやボーカルを録音した際に、部屋の響きで言葉が聞き取りにくかったり、「部屋鳴り感」が強く出て映像や楽曲となじまなかった…そんな経験はありませんか?レコーディングスタジオのように本格的な吸音処
DiGiGrid DLS導入レポート – 鈴木Daichi秀行
2013年のNAMMショーで発表され、ネットワークで自由にI/Oを拡張でき、Wavesプラグインが超低レイテンシーで使えるソリューションとして注目を集めてきたDiGiGrid製品ですが、2014年10月、ここ日本でもPro Tools向け
Waves Curves AQ vs Curves Equator: 2つの製品を正しく使い分けるためのTips
Waves Curves AQとCurves Equatorが、あなたのミックスのアプローチをどう変えるかをご紹介します。トーンの問題を解決し、音色や存在感を引き出し、これまで以上にスマートかつスピーディにプロフェッショナルな仕
リズム隊のミックスTips! – Vol 3 スネア処理編
好評連載中、オフィスオーガスタの佐藤洋介さんによる「リズム隊のミックスTips」。今回は3本目となるスネア処理編です。BFD3を使用したTips記事ですが、他社のドラム音源でも、実際のドラムレコーディングでも有効
人気製品
Abbey Road Reverb Plates
1950年代に生まれたプレートリバーブは、現在まであらゆる音楽レコーディングに欠かせない要素であり続けています。60〜70年代、ビートルズやピンク・フロイドを始めとする先駆的バンドに頻繁に使用されたのがアビー
API 550
60年代後半に誕生し、API独特のパワフルかつ滑らかなキャクターを決定づけた伝説的レシプロ・イコライザーを、プラグインで再現
C4 Multiband Compressor
C4は、マルチバンド・ダイナミクス・プロセッシングのパワーハウス。あらゆるダイナミクス処理をマルチバンドで解決します。4バンドのエクスパンダー、リミッター、コンプに加え、ダイナミックEQとスタンダードなEQ
Clarity Vx DeReverb Pro
より高速なダイアログ編集ワークフローへようこそ - これまで以上に強力に、正確に、コントロールしながら、音声からリバーブを除去します。Clarityの先駆的なAIテクノロジーは、録音を瞬時に、そしてリアルタイムで
Codex Wavetable Synth
Waves Codexは、グラニュラー・ウェーブテーブル・シンセシス・エンジンを基本とする最先端のポリフォニック・シンセサイザーで、Wavesのバーチャル・ボルテージ・テクノロジーを採用、VCF、VCA などを搭載する実際
Clavinet
スティービー・ワンダーの「Higher Ground」や「Superstition」、ビリー・ブレストンの「Outta Space」など、ファンキーな音楽にクラビネットの音を取り込んだヒット曲は数多くあります。1970年代、ファンキーなディ
dbx 160 compressor / limiter
オリジナルのdbx® 160は、1970年代の他のコンプレッサーと比べ、非常に歪みが少なくクリーンなサウンドで、特にドラムのコンプレッサーとして評価されてきました。入力信号に素早く反応するdbx 160コンプレッサーは
Eddie Kramer Bass Channel
Eddie Kramer、ベースチャンネルを語る: 「Eddie Kramer Bass Channelの背後にあるアイデアは、威圧的にならず切り裂くような、プレゼンスたっぷりのファットベースを作り上げるということ。一般的に中低域に特徴を